ミャンマーの地理・歴史
かつてビルマと呼ばれた東南アジアのインドシナ半島西部に位置するミャンマー連邦共和国(以下、ミャンマー)。日本人にとってはまだ馴染みが薄いかもしれませんが、“神秘の国”と称されるほど、美しい寺院や遺跡が数多く残る見どころの多い国なのです。近年急速に民主化が進んだことから、観光だけではなく、各国企業の海外進出先として選ばれるようになっています。
ミャンマーは、東はラオス、西はインド、南はタイ、北は中国と国境を接する面積約67万㎢(日本の約1.8倍)の国土を有します。首都は南部のネーピードーですが、経済や観光の中心となっているのは旧首都のヤンゴンです。人口約5300万人が暮らす国土は、7つの管区と州からなり、中央の管区に約70%を占めるビルマ族が、州にはミャン族やカレン族をはじめとする135もの少数民族が暮らしています。
古くから仏教の信仰が厚く、国民の約90%が仏教徒。街にはパゴダと呼ばれる仏教寺院が各地に点在し、その他の歴史的建造物も仏教関連のものが数多く見られます。仏教以外にはキリスト教やイスラム教が少数派として存在します。公用語のビルマ語の他に、様々に細分化される多数の民族が共存しているため、集落ごとに独自の言語が使われています。
ミャンマーの気候は区分でいうと熱帯モンスーン気候の高温多湿が特徴。ですが、南北に長い土地は地域によって気候の差があり、北部が温帯、中部、南部が熱帯です。季節は2月〜5月の暑季、5月半ば〜10月の雨季、10月半ば〜2月の乾季に分かれ、比較的雨が少なく天候が安定する乾季が観光のベストシーズンといわれています。

